40代以上に効果的な英語発音の学び方

私が40代以上におすすめするのは発音記号を学ぶこと!
なぜなら発音記号が分かると、自分の中で「英語発音のルール」が出来上がるから。このルールがあれば、日本語には無い英語の音を判別し、相手に伝わりやすい発音ができるようになるのです。
たとえば日本人が「あ」と判別する音は、英語だと5つの音に区別されます。これは私たちにとって、理解不能な感覚ですよね?おまけに聴力が衰えつつある40代以上が、この微妙な英語音の違いを、耳だけで聞き取るのは100%無理…
それなのに大半の英語学習者は、この音の違いを理解しないまま、何となく発音やリスニングの練習を続けてしまいます。そしてその結果「発音って難しいな」「いつまでたっても聞き取れない」「やっぱり私には英会話の才能が無いんだ」と挫折してしまうのですね。
大人世代は、「何となく」ではなく「発音記号というルール」を学ぶ必要があるのです。
そもそも発音記号を学ぶのは、みなさんが思っているほど大変ではありません。数は40個ほどなので、1〜2週間あればマスターできるでしょう。
なので今日から少しずつ発音記号を勉強して、綺麗な英語発音をゲットしてくださいね!
発音記号学習法
ではここからは、「どのように発音記号を学ぶのか?」についてお話しします。
学習効果を上げるには、音の違いが認識しづらい発音記号をペアで学ぶのがおすすめです。例えば「æ」と「ʌ」は、日本語だと両方とも「あ」の音で認識されるので、音の違いを判別するのが難しい。でもこれらの音を同時に学べば、微妙な音の違いや発音のコツが習得しやすくなるのです。
というわけで、今回は「æ」と「ʌ」を例にして、学び方を解説しますね。同じ内容でYouTube動画も作ったので、動画で学習したい方はこちらをどうぞ。
発音記号学習の流れはこの順番です。
- 発音方法の確認
- 単語の発音練習
- 単語をペアで練習
一つずつ説明しますね。
①発音方法の確認
まずは、各記号ごとに正しい発音のやり方を学びます。ここで気をつけるのは、発音する時の
- 口の開き方
- 舌の位置
- 音の出し方
を理解すること。若い人だと、なんとなく音を聞きながら練習するうちにコツがわかったりするのですが、そのやり方では大人世代には通用しません(笑)最初から正しい発音のやり方を学んだ方が効果が出やすいので、しっかり取り組んでください。
では、「æ」と「ʌ」を例に説明しますね。
→ æの発音
- 口の開き方:大きめに、日本語の「あ」よりも横に広げる
- 舌の場所:舌先は下に
- 音:「エ」と「ア」の間をちょっと長めに
発音のやり方は、文章で読むだけだと理解しづらいので、動画などで学ぶのがいいですね。参考のために、私がおすすめするネイティブの先生によるレッスン動画を貼っておきます。
このような教材を使って、「口の開き方」「舌の場所」「音の出し方」を最初にきちっと学ぶのがポイントです。
YouTubeには数多くの発音動画があるので、自分のお気に入りの先生を見つけてくださいね。
動画
→ ʌの発音
- 口の開き方:下顎を少し下げてリラックス
- 舌の場所:口の真ん中(特に動かす必要なし)
- 音:短く暗めの「ア」
②単語の発音練習
音の出し方が理解できたら、次は英単語として発音練習をしていきます。これにはYouTube動画や発音アプリが便利に使えます。ここで、私がおすすめする教材を2つ紹介しますね。
✔️ English Pronunciation IPA
これは携帯電話にダウンロードできる発音アプリです。とてもシンプルで分かりやすい内容なので、発音記号初心者には使いやすいと思います。
リンクはこちら↓
https://apps.apple.com/us/app/english-pronunciation-ipa/id939357791
✔️ Forvo
これはありとあらゆる言語のネイティブ発音が確認できるウェブサイトです。特に英単語は、色々な国のネイティブ発音が聞けるので、英語学習者には必須のツールと言えます。
リンクはこちら↓
https://forvo.com/
当たり前のことですが、英語発音は国や地域によって、少しずつ違います。言い方を変えると、英語発音に絶対はない。だから色々なネイティブの発音を聞くのは、とても良いトレーニングになるのです。
Forvoは日常で使う英単語の発音は、100%カバーされています。こんなサービスが無料で使えるなんて、夢のようですね(笑)ぜひみなさんの英語学習に役立ててください!
ではここで、「æ」と「ʌ」の音を英単語として練習しましょう。このように音声を聞きながら、きちんと発音できるように何度も練習してください。
✔️ 「æ」
apple /æpəl/
map /mæp/
black /blæk/
✔️ 「ʌ」
cut /kʌt/
son /sʌn/
just /dʒʌst/
③ 単語をペアで練習
最後に、単語をペアにして発音練習をしていきます。これは英語で「minimal pairs」と呼ばれるもので、1カ所の音素のみが異なる語のペアを指します。これらの音をペアで学ぶことで、日本語には無い微妙な英語音が区別できるようになるのでおすすめです。
「æ」と「ʌ」のペアはこちらです。
ran /ræn/ vs run /rʌn/
bad /bæd/ vs bud /bʌd/
flash /flæʃ/ vs flush /flʌʃ/
どうですか?音の違いがわかるようになるまで、練習してくださいね。
以上、発音記号の学習法を解説しました。少し時間はかかりますが、
- 発音方法の確認
- 単語の発音練習
- 単語をペアで練習
の順番で丁寧に学ぶと、大人でも綺麗な英語発音を習得することができます。筋トレをするイメージで、少しずつ練習を積み重ねていってくださいね!
発音を綺麗にするコツ

最後に英語発音のコツについてお話ししますね。
コツとはいっても「これさえやれば、サクッとネイティブ発音になる」というものではありません(笑)基本は発音記号をひとつずつ丁寧に学ぶのが、いちばんの近道。とはいえ「カタカナ英語を卒業したければ、まずはこれをやってみて!」というポイントがあるので説明しますね。
それは「子音で終わる音には、いらない母音をつけない」ということ。
例えば「hat=帽子」という単語。日本人は「ハット」と発音してしまいますよね。でもこの単語の発音記号は「hæt」なので、最後の音は子音の「t」で終わる。母音の「オ」で終わる「ト」ではありません。
ここでネイティブの発音を聞いてみましょう。
「t」で終わる発音です。「ハット」ではないですよね?
このように英語では「t」「d」「p」など、子音で終わる単語がたくさんあります。例をあげると
cat, meet, road, food, sleep, cup
など。
みなさんはこれらの単語を「キャット」「ロード」「カップ」のように、最後に母音をつけて発音していませんか?
子音で終わる音にいらない母音をつけてしまうと、カタカナ発音で聞き取りにくい英語になってしまいます。でも言い方を変えると、「子音は子音で終わらせる発音」をマスターするだけで、みなさんの英語は急に小慣れた響きになるうえ、相手に伝わりやすくなるのです。
英語発音のコツはこれ以外にもたくさんあるのですが、まずは「子音は子音で終わらせること」を意識して、練習してみてくださいね!
まとめ
今回は、「40代以上に効果がある英語発音の学習法」を解説しました。
発音は筋トレと同じで、コツコツと練習を積み重ねるのが大切。発音記号からきちんと学習すれば、大人世代でも相手に伝わる綺麗な英語発音を手に入れることができます。なので、すぐにできなくても諦めずに、長期目線で続けていってくださいね。
40代以上がビジネス英語を習得するための無料メルマガを配信しています。「これから本気で英会話を習得したい!」「ビジネスでも通用する英語力が欲しい!」と思っている方はぜひこちらから受講してください。大人世代に取り入れやすい英語学習法などをシェアしています。
英語学習を通じて、人生を豊かにしていきましょう!